香典を準備する際、「一万円を漢字でどう書けば良かったか、思い出せない・・・」
「旧字体と新字体、どちらで書いておくのが良いのか、本当はどっちなの?」
「知らないうちに礼儀知らずと思われたくない」
と悩んだことはありませんか?
葬儀は突然のことが多く、正しいマナーで香典などを準備したいけれど、金額の書き方で迷ってしまう場合ってありますよね。
特に手書きで漢字を書く機会が減った現代では、いざという時に、毎回迷います。
なので、この記事では、備忘録も兼ねて、香典などでの「一万円」の正しい漢字での書き方と、旧字体・新字体の使い分けはどんな時に必要なのか? 調べたことと感想の備忘録です。
参考になりましたら、嬉しいです。
新字体と旧字体の基本知識
まずは字体についてです。
一万円と書きたい時、横書き欄でしたら10,000円というのも、もちろん良いのですが、縦書欄があると、一瞬あせります。
あとは、品のある格式のある書き方をしたいと思った時、確か難しい漢字で書く表現あったよな。
旧字体というのだったけ?
・・・というわけで毎回調べたりします。
携帯で調べても文字が小さくて、どこがくっついて、どこが突き抜けてるのか、毎回調べて、ワードに文字を貼り付けて、拡大してなどしていました(^^;
毎回調べている内容を下記に整理しました。
新字体と旧字体の違い
香典で一万円を漢字で書く際、新字体と旧字体の2つの選択肢があります。
新字体(現代的な書き方)
- 金一万円
- 金一万円也
旧字体(正式・伝統的な書き方)
- 金壱萬円
- 金壱萬圓也
どちらを選ぶべきか?使い分けの判断基準
旧字体がおすすめの場合:
- 格式高い葬儀の場合
- 年配の方が多い葬儀
- 金額が高額な場合(3万円以上)
- より丁寧な印象を与えたい場合
新字体でも問題ない場合:
- 一般的な葬儀
- 若い世代中心の葬儀
- 筆ペンでの記入
- 旧字体に自信がない場合
重要なポイント: どちらを選んでも失礼にはあたりません。最も大切なのは、心を込めて丁寧に書くこと。
各漢字の正しい書き方
「金」の書き方
新字体・旧字体共通
書き順のポイント:
- 「人」の部分から書く
- 横画は右上がりに
- 最後の2画(点)で全体のバランスを整える
美しく書くコツ:
- 上部の「人」は少し小さめに
- 中央の横画を最も長く
- 左右の点は同じ高さに配置
「一」と「壱」の書き方
新字体「一」
- シンプルな一本の横画
- 右上がりに、しっかりと力強く
- 始筆と終筆を意識して
旧字体「壱」
書き順のポイント:
- 上部の「士」から
- 中央の「冖」
- 下部の「豆」
美しく書くコツ:
- 各部分の大きさのバランスを意識
- 縦の中心線を揃える
- 下部を安定させる
「万」と「萬」の書き方
新字体「万」
- 3画で構成
- 横画は右上がりに
- 最後の縦画で全体を引き締める
旧字体「萬」
書き順のポイント:
- 上部から順に
- 中央部分は丁寧に
- 下部で全体を安定させる
美しく書くコツ:
- 複雑な字なので、各部分を丁寧に
- 全体のバランスを重視
- 練習が必要な漢字の一つ
「円」と「圓」の書き方
新字体「円」
- 4画で構成
- 内側の「丶」の位置に注意
- 外側の囲みはバランス良く
旧字体「圓」
- より複雑な構造
- 内部の「員」をしっかりと
- 外側の囲みとのバランスが重要
「也」の書き方(「一万円也」の場合)
書き順:
- 縦画から
- 横画
- 最後の曲線
美しく書くコツ:
- 2画目の横画を中心に配置
- 最後の曲線は力強く
- 全体の縦の中心を意識
書き方の実例(場面によるおすすめ例)
よく使われる書き方の実例
会社関係での香典(1万円)
金一万円
シンプルで読みやすく、ビジネス関係に適している
親戚への香典(1万円)
金壱萬円也
より丁寧で格式のある印象
恩師への香典(1万円)
金壱萬圓也
最も正式で敬意を表した書き方
香典マナー関連情報
金額別の漢字での書き方
三千円の場合:
- 金三千円(新字体)
- 金参阡円(旧字体)
五千円の場合:
- 金五千円(新字体)
- 金伍阡円(旧字体)
三万円の場合:
- 金三万円(新字体)
- 金参萬円(旧字体)
五万円の場合:
- 金五万円(新字体)
- 金伍萬円(旧字体)
新旧漢字の対比一覧表
| 一 | 壱 |
| 二 | 弐 |
| 三 | 参 |
| 五 | 伍 |
| 十 | 拾 |
| 千 | 阡(仟) |
| 万 | 萬 |
| 円 | 圓 |
香典袋の選び方と書き方の関係
水引の種類と金額の関係:
- 印刷された水引:1万円以下
- 実際の水引:1万円以上
- 高級な水引:3万円以上
表書きとの統一感: 金額を旧字体で書く場合は、表書きも格式高いものを選ぶとバランスが良くなります。
地域による違いと注意点
関東地方:
- 新字体・旧字体どちらも一般的
- 「也」を付けることが多い
関西地方:
- 旧字体を好む傾向
- より正式な書き方を重視
その他の地域: 地域の慣習に合わせることが大切です。不安な場合は、地元の方や葬儀社に相談しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 「円」と「圓」、どちらが正しいですか?
A1. どちらも正しい書き方です。
- 「円」:新字体(現代的)
- 「圓」:旧字体(伝統的)
統一感を持たせるため、他の文字と合わせて選択しましょう。
Q2. 筆ペンと毛筆、どちらが良いですか?
A2. 筆ペンで十分です。 現代では筆ペンが主流で、失礼にはあたりません。ただし、以下の点に注意:
- 品質の良い筆ペンを選ぶ
- 書き慣れたものを使用する
- 事前に練習しておく
Q3. 書き間違えた時の対処法は?
A3. 新しい香典袋に書き直すことをおすすめします。 修正テープや修正液の使用は避けるべきです。間違いを防ぐため:
- 事前に練習する
- 集中できる環境で書く
- 余分な香典袋を準備しておく
Q4. 「也」は必ず付けるべきですか?
A4. 地域や慣習により異なります。
- 関東:付けることが多い
- 関西:付けない場合も多い
- 迷った時は「也」を付ける方が安全
Q5. 縦書きと横書き、どちらが正しいですか?
A5. 縦書きが正式です。 香典袋にすでに横書き欄が記載されている場合は、問題ありません。
まとめ
香典での一万円の漢字での書き方について、重要なポイントをまとめました。
書き方の選択肢:横書き「金10,000円」でも良いが、縦書きに備えて、漢数字(新旧漢字)でも書けるようにしておきましょう。下記は一万円の時の例。
- 新字体:金一万円(也)
- 旧字体:金壱萬円(也)
旧漢字も一覧表で用意しました。→「新旧漢字の対比一覧表」
最も大切なこと: 故人への哀悼の気持ちを込めて丁寧に書くことが何より重要です。
漢字の選択は、どちらを選んでも失礼には当たらない。
香典は故人への最後のお別れの気持ちを表すもの。
備忘録、何かお役に立てましたら幸いです。