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パリ直前辞退に『公財)日本体操協会「日本代表選手・役員の行動規範」』の原文、禁止事項、該当箇所を読んだ感想。

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いよいよパリオリンピックが開幕です。
そのおおよそ1週間前となる7/19、パリ五輪代表体操女子の宮田笙子(みやた・しょうこ=順天堂大)さん辞退の情報にびっくりしました。

日本オリンピック委員会(JOC)は19日、代表行動規範によりパリ五輪代表を辞退した体操女子の宮田笙子(19)=順大=について、日本体操協会からの推薦取り消しの申請を受理し、承認した。理由は日本体操協会の行動規範違反。

出典:yahooニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/8074e99f487dbca7dd5cdbd236d703aece113232

原因は、飲酒と喫煙の発覚とのこと。

20歳未満の飲酒と喫煙で法律違反はもとより、日本体操協会の「日本代表チームとしての活動の場所においては、20歳以上であっても原則的に喫煙、飲酒を禁止」とする日本代表行動規範に抵触したことが最終的な決断となったようです。
本人の「辞退」会見は行われていません。
経緯真相は不明の点はありますが、協会の記者会見で「辞退」の結論発表がなされました。

この情報にふれて、賛否私見がネット情報に発信されています。
なにかとても大事なことが含まれているように感じ、自分でも1次情報に触れてみようとリサーチし、その感想をまとめてみました。

目次

日本体操協会の選手・役員の行動規範(原文より)

公益財団法人日本体操協会「日本代表選手・役員の行動規範」

【趣旨】
「体操ニッポン」という称号は長い栄光の歴史の中で、先人たちの競技成績だけでなく行動により培われたもの
である。一部の選手や役員の行動により、先人たちが築き上げた栄光の歴史を汚す行為は決して許されない。
そして、日本代表選手・役員はスポーツにおける公正の精神とマナーを尊ばなければならない。
この規範は、前述のことを達成するため、あるべき日本代表選手・役員としての行動を明確にすることを目的とし
て示すものである。

【基本方針】
1、日本代表選手・役員は日本国民を代表するにふさわしく、礼儀と規律を遵守し、社会の模範となるべき選手・
役員であること
2、日本代表選手・役員は積極的に各国との友好と親善に寄与すること
3、日本代表選手・役員は日本国民の期待に応えるべく、飽くなき向上心を持った選手・役員であること

【行動規範】
1、違法行為は行わない
2、日本代表選手・役員としての名誉と信用を損なうような行動、発言をしない
3、日本代表役員は選手の支援に全力を尽くす
4、主催団体ならびに実行委員会に対し、非礼にならぬようマナーに気をつける
5、国旗掲揚時には、脱帽、起立のうえ国旗に向き、敬意を表する
6、日本代表チームとしての公式行事、競技会に参加する際は、指定された内容(衣服等)を厳守する
7、日本代表チームの活動(競技会、合宿、練習、ミーティング、記者会見、壮行会、表敬訪問、祝賀会等)には必
ず参加し、定められた時刻(集合時間、門限、等)を厳守する
ただし、監督が「やむを得ない事情によるもの」と認めた場合は、その限りではない

8、日本代表チームとしての活動の場所においては、20 歳以上であっても原則的に喫煙は禁止する
※2016 年度から数年かけて段階的に全面禁止とする


9、日本代表チームとしての活動の場所においては、20 歳以上であっても飲酒は禁止とする
ただし、合宿の打ち上げ、大会のフェアウェルパーティー等の場合は監督の許可を得て可能とする

10、日本代表チームとしての活動の場所においては、選手・役員は異性の部屋への出入りを禁止する
11、未成年者の単独行動は禁止する
12、品位を損なう華美な身体装飾(刺青等)は禁止する
13、「アンチ・ドーピングに関するガイドライン」、「メディア活動に関するガイドライン」、「肖像権に関するガイド
ライン」を遵守する
14、日本代表チーム監督の指示は遵守する
15、(公財)日本体操協会からの依頼については協力を惜しまない
16、反社会的勢力との関わりを持たない
17、日本代表選手・役員として提供された物品の売買を禁止する
18、公の場において日本代表選手・役員として提供された物品の利用には充分配慮すること(腕まくり、裾まくり
等をしない)

【違反選手・役員に対する処分】
日本代表選手・役員が、前記の行動規範に違反した場合は、本会「倫理規程」の適用があるものとし、「倫理規
程」予定の手続きによって処分を科する

部分引用:出典元 https://www.jpn-gym.or.jp/wp-content/uploads/2024/06/JGA_kodokihan_2024.pdf

 

禁止事項、該当箇所

【行動規範】の8,9が該当したのですね。

読むと、至極もっともなことが記載されているように感じますが、いかがでしょうか。

タバコは、時代の要請でしょうか、2016年から段階的に全面禁煙へ移行中とのことですね。
公共整備の流れと同時に進んでいるのは、確かに公の代表としての行動規範に重なってきます。

飲酒について、20歳以上でもという規定なのですね。
また、大会出場時のレセプションなど、場によってはアルコール類がセットとなることもあるのでしょうか。
合宿の打ち上げも記載されていますが、監督の許可のうえ可能としていますので、全面禁止ではなく、規律をもったお酒との関係を構築するのを目的としているのが分かります。

 

内部通報はどのように起こったか?

 

内部通報についてのガイドライン(原文より)

パリオリンピック2024開幕の約1週間前の、内部告発に端を発する、代表選手の辞退という一連の出来事。
ネットニュースに私見がたくさん見受けられますが、ひとまず、自分自身で、情報の出どころと経緯などを確認していきました。

田中光(強化本部長)の内部通報への対応

事態の発覚は、内部通報が本当だったのか?
については、女子体操の強化本部長、田中光氏の取材コメントで明確になっています。

・・・前略)・・・田中光強化本部長が“内部通報”と認めているかさらに問うと、
「そうです」とした上で、
「通報してもらった方の立場も保護しなければいけないという認識を持ってますので、これ以上のお話は差し控えさせていただきます」
と具体的な説明は避けました。
(出典:https://news.ntv.co.jp/category/sports/bd638914c93e42e4806d6cc41b221865)

内部通報へのガイドライン

日本体操協会では、法令違反ないし不正行為などの現場に居合わせてしまった場合など、個人の中にとどめてその個人のが苦しくならないように、また団体として、自浄作用をもつように、「ヘルプライン」という相談窓口を設けている。

内部通報、内部告発という言葉だけきく印象と、相談窓口からの情報とすると、大分印象が変わってきますね。
このタイミングで相談を上げられたのも、なにか深い事情があったのだろうと思われます。

公益通報者保護に関する規程
(目的)
第 1 条 公益財団法人日本体操協会(以下「本会」という。)は、法令違反ないし不正行為による不祥
事の防止及び早期発見、自浄作用の向上、風評リスクの管理、並びに社会的信頼の確保のため、
「ヘルプライン」を設けるとともに、その運営の方法等を明らかにする目的のため、「公益通報
者保護に関する規程」(以下「この規程」という。)を定める。

(対象者)
第 2 条 この規程は、本会の役員、及び職員・臨時雇・契約社員・派遣従業員を含むすべての従業員(以
下「従業員等」という。)に対して適用する。

(出典:https://www.jpn-gym.or.jp/wp-content/uploads/2022/05/jgareg_47_2021_2.pdf)

この規定に基づき、田中光強化本部長は、具体的説明を避けたのでしょう。

感想

賛否両論あります。

ネット上での今回の「辞退」騒動への意見は、擁護派と賛成派に別れているようですが、2極で対決するのではなく、その本質から向かいあい、未来を担う人財が育つ土壌を創っていくことが一番大切なことでしょう。

 

まとめ

パリ直前辞退に『公財)日本体操協会「日本代表選手・役員の行動規範」』の原文、禁止事項、該当箇所を読んだ感想のまとめ。
・原文を読んでみた。
・原文、規定事項に厳粛に従った判断であったろうと感じた。
・一番大切なのは、選手本人の心のケア、そして今後への改善。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

セミナー企画の仕事を20年ほどしております。
その中で経営者、心理学、心、社会の仕組みに必然的に興味を持ち、その延長で、気になる情報をブログで発信しはじめました。

世界に影響を与えている出来事、背景、人物からアニメまで、それらの情報を学びながら、まとめていきますので、読者の皆様の知りたい情報入手の時間短縮や、へぇー、ほー、なるほど! になれば、うれしいなと思っています。

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