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麹と紅麹の違いと使用しない理由。麹の神様3代目(山元正博)、麹・発酵体験ホテルを妻、息子と今!【カンブリア宮殿】

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こんにちは! 奇跡ドバドバtsubasaです!

2024年5月2日、本日放送の『カンブリア宮殿』には、
全国の焼酎メーカーの8割が使用している「河内菌」を製造所「河内源一郎商店」
山元正博会長がゲストで出演です。

8割って、すごすぎないですか!
醗酵にとっても興味があるわたくしも、見逃せない企画です。

『カンブリア宮殿』の紹介文は、下記。
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“森伊蔵””魔王””村尾”…誰もが聞いたことのある人気の焼酎だが、実は、これらにはある共通点がある。実は、使っている麹菌が全て同じ「河内菌」だという。

その河内菌を作っているのが、鹿児島にある『河内源一郎商店』という種麹メーカーだ。この「河内菌」は、創業者である河内源一郎が見つけ出したもので、気温が高くても腐敗しない、これまでとは違う性質の麹菌。

今では全国の焼酎メーカーの8割が、この「河内菌」を使っているという。
その「河内菌」を今も守り続けている人こそ、河内源一郎商店の3代目・山元正博だ。

山元は『河内菌の力はこんなもんじゃない』と言った祖父の言葉を胸に、焼酎だけでなく、”食・観光・環境”とあらゆる面で使える麹菌の研究を進め、独自商品を次々に生み出していた!

麹の可能性を追求し、ビジネスを無限に広げようと奮闘する、老舗メーカーの挑戦に迫る。
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番組を見終わり、麹の神様3代目、山元正博氏のご活躍の様子に心より感動しました。
その活躍の背中に、息子さんが入社され、4代目として継承されている姿、
そして創業者、麹の神様と呼ばれたお爺ちゃんのDNAだねと語る姿
大好きだった父に会社を追い出された経緯、そしてそれをも愛として受け止め「だからこそよかった」に昇華されている姿。

紅麹問題のことも番組中紹介がありましたが、もう少し詳細を調べてみたくなり、リサーチしました。
農学博士、現場を知る研究者として、分かりやすく語られているのを、奥様の紀子さんがブログ記事で紹介されていました。それらもあわせてまとめてみたいと思います。

目次

麹の神様3代目 山元正博wiki風 プロフィール


河内菌本舗HPより
https://www.kawauchi.co.jp/shop/pages/kawachi_genichiro

名 前 :山元正博(やまもと まさひろ)
誕生日:1950年3月17日
年 齢:74歳
出身地:鹿児島県鹿児島市

農学博士。(株)源麹研究所会長。
鹿児島県で100年続く麹屋の3代目として生まれる。
東京大学農学部から、同大学院修士課程(農学部応用微生物研究所)修了。卒業後、(株)河内源一郎商店に入社。1990年に観光工場焼酎公園「GEN」を開設。
チェコのビールを学び、1995年に誕生させた「霧島高原ビール」は、クラフトビールブームの先駆けに。
1999年「源麹研究所」を設立。食品としてだけでなく、麹を利用した食品残渣の飼料化や畜産に及ぼす効果などの研究を続け、環境大臣賞も受賞している。

山元氏が会長を務める「河内源一郎商店」は、麹の神様と呼ばれていた初代河内源一郎氏が創業。その「河内源一郎商店」の3代目

グループ会社

有限会社河内菌本舗
代表者: 山元紀子
資本金: 300万円
所在地: 鹿児島県霧島市溝辺町麓876番地15

株式会社河内源一郎商店
代表者: 池田隆一
資本金: 1,000万円
所在地: 鹿児島県鹿児島市清水町13-27

株式会社源麹研究所
資本金: 1億2,500万円
所在地: 鹿児島県霧島市溝辺町麓876-15

霧島高原ビール株式会社
代表者: 山元紀子
資本金: 1,050万円
所在地: 鹿児島県霧島市溝辺町麓876-15

河内源一郎商店グループHP(https://praha-gen.com)

妻・山元紀子(やまもと のりこ)

関連会社2社の代表も務め、夫・正博さんと二人三脚で歩んでこられた今。
「麹蔵巡り」もでき、麹を学べる、「麹・発酵ホテル」の女将としても活躍中。

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わたしたちの夢の心と体の元気にこだわった「麹・発酵ホテル」。
睡眠と食にこだわり、麹料理を召し上がっていただいたり、
日本一美味しいビールやここでしか飲めない焼酎も自由に飲んでいただけるようにします。
なぜ「麹・発酵ホテル」、そして「麹」や「発酵」にこだわるのか。
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↑↑↑
ホテル建設計画のはじまりから、プレオープンをへて、今!をブログで発信されています。
amebaブログ発信はこちら→(https://ameblo.jp/barrel-valley)

ホテルの宿泊は、じゃらんサイトから
ご利用のお客様もとても満足されたコメントがいっぱい!☆5つがずらり。
醸造の香りに包まれた施設のようです。いってみたーい!!

お酒と香りに癒されるホテル
夫婦で利用しました。 どこか懐かしく、優しくて丸い香りに迎えられました。 敷地内は麹製品を醸造している香りが充満しています。建物内を見学し、自然に囲まれた庭を少し散歩しました。お風呂は、広いサウナがあったのがとてもよかったです。良い汗をかき、整いました。 その後、夫婦で美味しいお酒を心ゆくまでいただきました。夜はとても静かで、ぐっすりと眠れました。サウナとお酒が最高のホテルです。そして、あの醸造の香りがとても良いですね。癒されました。

息子・山元文晴(やまもと ぶんせい)

医師。山元正博を父に持つ、鹿児島の麹屋の4代目。
東京慈恵会医科大学医学部卒業。
独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センターで臨床研修医として、鹿児島大学医学部外科学第二講座では心臓血管外科、消化器外科を専門として従事する。
医師として患者さんに向き合う中で医療における麹の可能性に気づき、故郷に戻り錦灘酒造株式会社に入社。
その後、東海大学大学院医学研究科先端医科学専攻博士課程を修了、医学博士号を取得し、現在に至る。
麹が体に及ぼす働きの臨床例を増やすため、研究中。

(『麹親子の発酵はすごい!』書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

父・山元正博との共著『麹親子の発酵はすごい!』(ポプラ社)2020/12/16

農学博士の父と医師の息子。
番組でも紹介ありましたが、畜産、食分野で、「麹」の魅力、特性を発揮させる父。
そして「麹」の力を医療の分野でも、その可能性を見出し、新たな展開を歩み始めている息子。最強タッグのように感じました。

錦灘酒造株式会社(後の霧島高原ビール株式会社)への入社は、本人の自発的なもの。
父の正博さんも、経済的に安定している医師を辞めてとは、正直びっくりしたと語られていました。

でも文晴さん、医療における麹の可能性に気づきとありますが、その奥には、父親の歩んでいる背中を見続けているなかで、きっと一緒に働いてみたい。
父がそうであったように。と思われいたのではないでしょうか・・・
後半ご紹介となりますが、正博さんの父(2代目)とのエピソードは、衝撃でした(ToT

麹体験、発酵体験ホテルを妻、息子と今!

「麹・発酵ホテル」2024年2月18日にプレオープン

「麹・発酵ホテル」は、鹿児島空港から徒歩10分の場所にある観光工場のある施設「バレルバレープラハ&GEN」の中にあります。
そこでは、「麹蔵巡り」ができたり、霧島高原ビールなど我が社の商品やお土産も購入できます。

ホテルコンセプト

百三十年の麹の歴史が紡ぐ発酵リトリートで豊かなワーケーション体験。
麹・発酵ホテルでは、130年にわたる麹の伝統と発酵文化の精髄を体感できる、唯一無二の滞在体験をご提供します。ここでは、麹を核とした料理と飲み物で体の内側からのバランスを整え、日々の忙しさから離れた穏やかな時間をお過ごしいただけます。
客室は、最高品質の羽毛布団と電磁波を吸収する竹炭を用いた環境で、深い休息を約束します。さらに、焼酎の仕込み水を用いた温浴施設と、体を整えるサウナスペースで、究極のリトリートを体験いただけます。糠漬けにお味噌汁と発酵食品は他にもいろいろあります。
麹の素晴らしさ、発酵食品の良さを伝えるためのホテルです。

(以下、紀子女将のブログから想いを紹介)

・・・なので、素泊まりのプランは、今のところ作る予定はありません。

「空港に近いからビジネス客を素泊まりさせると儲かるよ」
そんな言葉をいただきます。

アドバイス、ありがたいです。でも、わたしたちは、麹や発酵食品を通して
日本の文化を守りたくてこのホテルを建設します。

サウナで整って、仕込み水で潤って、発酵食品で活きて
元気になって帰っていただきたいです。
そんなホテルを目指したいです。

ありがたいことに既に
「麹の勉強をみんなでしたい」
「麹を学びたい」
と言う団体貸切の予約も既に何軒かいただいています。

一方で、美味しいビール、ここでしか飲めない焼酎もご用意しています。

「麹ソムリエ」講座もある!

「麹ソムリエ準2級」講座ではホテル料理長より直々に、
麹を使った肉と、そうでない肉の、食べ比べ体験もさせていただけるようです。
そのままの肉と、黄麹をまぶして数時間置いた肉を、シャブシャブで体験。

受講者からは、
「こんなに違うのですね」
「麹をまぶした肉は、柔らかい」
などの声が上がって盛り上がった様子が、掲載されていました。

(引用参考:「比べてみました」https://ameblo.jp/barrel-valley/entry-12846629250.html

正しい麹の知識、正しい麹の使い方を伝えたい愛が、あふれているのがビンビン感じます!

2代目の目利き、麹と紅麹の違いと使用しない理由。

正博さんの父・山元正明 麹の神様2代目紹介

昭和35年、源一郎氏の女婿である二代目 河内源一郎(山元正明)は、米蒸しと温度管理の難題を解決する自動製麹(せいきく)装置を開発。
現在では、九州の8割の焼酎メーカーが使用している。

この装置は、熟練した職人が最高の技術を駆使してつくりだす麹と同じレベルの品質を安定してつくりだす画期的なもの。この自動製麹装置により、安定した麹菌の製造が可能になり、日本全国に焼酎ブームが巻き起こるのだった。

二代目 河内源一郎の苦労と努力も並大抵のものではなかった。
10年がかりでこの装置を完成させたその根底には、初代の開発した「河内菌」を絶やしたくない、その名前に傷をつけたくない、という強い思いがあったからだ。
引用:河内菌本舗 歴史・100年続く麹屋三代記より(https://www.kawauchi.co.jp/shop/pages/kawachi_genichiro)

「父は私が小さい頃から河内源一郎の自慢ばっかりしていました。お前の爺さんはすごいんだぞ。
爺さんがいなかったら焼酎はなかったかもしれないんだぞ、ってね。

だからやっぱり影響を受けましたし、祖父のことはすごく尊敬していました。
実は河内源一郎は66歳で早くに亡くなっているんです。急死した祖父には後継者がおらず、引き継ぎもなく、残されたのは種麹だけ。
カリスマだった祖父からいきなり重いバトンを渡された父は、祖父の偉業を引き継ぐために相当努力したようです

引用:生まれたときから麹と共に生きる〈河内源一郎商店〉の山元正博が、麹のさらなる可能性に挑む<みんなの発酵BLEND>(https://www.hakko-blend.com/column/interview/19.html)

番組ではじめて明かされた秘話

焼酎業界の帝王と呼ばれていた父、山元正明さんは、自らも焼酎造りに関心をもち事業化を進めた。
自前の麹で、美味しい焼酎が出来、酒屋さんに出荷したところまでは良かったのだが、一斉に返品され、在庫の山になってしまった。
酒屋さんが、ほかの酒造メーカーから、「その銘柄を扱うなら、こちらは卸しません」と酒造メーカー連合よりプレッシャーをかけられ、一斉に返品してきたということだった。
この事業の顛末を、息子の責任として切り離し、本体の事業と社員家族を守ったのであろう(今だからそう思える)、というエピソードを正博さんが語った。

大好きだった父親からの裏切り!?と、番組で紹介されていましたが、その当時は本当につらい状況だったことでしょう。
しかし持ち前の負けず魂(これも創業者・麹の神様河内源一郎さんのDNAなんでしょう)から、見事に立ち上がるのでした。

その経営が大きく傾いた焼酎メーカー〈錦灘酒造〉の経営を正博さんが担うことになり、
土地もなんの資産もなく、経常赤字1200万円、未払金7000万円。

これをアイデアと実行力でひっくり返した正博さん。
これがあったからこその今がある。
番組の中で、「小さい頃から父親っこで育ち、大好きだった父」の言葉に、
「よう乗り越えたな」と
2代目父・山元正明さん、そして初代河内源一郎さんも目じりを下げて微笑んでくれていると思いました。

麹と紅麹の違いと使用しない理由

紅麹の問題が発生した際には、会社に「紅麹」の使用はないか?の問い合わせが殺到したようです。
一般の方にとって、いろいろな種類の麹菌があることや、その違いなどは知りません。
テレビの報道などから、「麹」自体が危険なものという誤解が生じてしまっている感もありました。
そのようななか、リアル、ネットの講座、配信なども工夫しながら、麹製造の老舗現場、研究者本人だからこそ伝えられる知識を発信されています。

紀子女将のブログ
2024-04-01「食べ比べをしてみました」(https://ameblo.jp/barrel-valley/entry-12846629250.html)
2024-04-03「紅麹は、扱っていません」(https://ameblo.jp/barrel-valley/entry-12845910906.html)
より下記、引用掲載。

以下は、当社会長の山元正博博士の

コメントです。

↓ ↓ ↓
素人の方々は麹といえば紅麹も黄麹も黒麹も白麹も同様と受け取られるのも無理はないと思います。

しかし遺伝子的には紅麹は Monscus 、日本の麹は Aspergillus と全く

異なる名称であることからも分かるように遺伝子的には全く別物です。
猫と犬ほど違うと考えてください。

* * *

小林製薬の紅麹からプベルル酸が検出されました。
このプベルル酸は大変強力な毒物でわずか0.00005%の量でマウスが死んでしまうという強力な物質です。

しかし、この物質を通常、紅麹が生産する事は考えられません。
小林製薬や厚生省は公の立場ですから簡単にこのような結論は出せないと思いますが私のような一私人の専門家としての立場で言わせてもらえばこれはコンタミ(雑菌の混入)の可能性が最も高いと思われます。

紅麹が悪いのではないと思います。

実は私も紅麹の製造経験があります。
日本の麹がわずか3日で完成するのに対して紅麹は最低でも1週間はかかります。
その間に何度も水を加えなければならないという非常に面倒なカビなのです。
この間に雑菌がコンタミする可能性は非常に高くなります。

だから私は途中でこの紅麹の工業生産をあきらめた経緯があるのです。
今思えばあの時やめて良かったと思います。

ついでに書かせて貰えば今回の事件の元になったグンゼに紅麹の製造指導をしたのは既に故人となった私の父です。

父が言っていたのは

「紅麹は危険だ。製造期間が長い上に途中で水を加えなければならない。
だから私が開発した河内式自動製麹装置のように一台の装置の中で米を蒸し、麹作りまでするならまだ比較的安全だが、近年の大型製麹装置のように、米を蒸す工程と麹を作る工程が別々になっている装置では、いずれ雑菌が混入して大変なことになる危険性がある。」

この父の危惧が今、現実のものになりました。

紅麹作りの危険性についてはまた稿を改めて書きたいと思います。
なお近日中に弊社でもプベルル酸の検出は可能になる予定です。

まとめ

麹と紅麹の違いと使用しない理由。
麹の神様と呼ばれた3代目(山元正博)、発酵体験ホテルを妻、息子と今!いかがでしたでしょうか。

・麹と紅麹は、遺伝子的には全く別物。
・問題となったプベルル酸を通常、紅麹が生産する事は考えられない。
・3代目、山元正博さんは、父(2代目)の言葉を片隅に、実際に取り組んだが、紅麹の複雑な製造工程に、コンタミする可能性を感じ工業生産をあきらめた。
近日中に河内源一郎商店グループでもプベルル酸の検出は可能になる予定。
※紅麹サプリ関連にて、健康被害を受けられた方々には、一日も早いご快癒をお祈り申し上げます。

・妻、紀子さんは、グループ会社2社の代表を務める傍ら、グループみんなの夢であった「麹、発酵ホテル」を2024年2月、プレオープンし、女将として活躍中。
・息子・山元文晴さんは、医師として現場を経たのち、麹の医療としての可能性を、実家の事業で開花するべく転職。4代目としての道を歩み始めている。

環境問題に取り組んでおられる姿など、番組【カンブリア宮殿】では魅力の全方位を分かりやすく紹介されていました。
こちらのブログでは紹介しきれません点、何卒お許しを。

麹がいかに生命を活かしていくのか、人も、動物も、環境も、
ますます応援したくなる企業です。
河内源一郎商店グループのみなさまの更なるご活躍をお祈りいたします。

参考:番組冒頭で紹介のあった「うしの中山」さん
https://nakayama-kimotsuki.com/

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この記事を書いた人

セミナー企画の仕事を20年ほどしております。
その中で経営者、心理学、心、社会の仕組みに必然的に興味を持ち、その延長で、気になる情報をブログで発信しはじめました。

世界に影響を与えている出来事、背景、人物からアニメまで、それらの情報を学びながら、まとめていきますので、読者の皆様の知りたい情報入手の時間短縮や、へぇー、ほー、なるほど! になれば、うれしいなと思っています。

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